お正月の知られざるちょっぴり怖いお話

※こちらの記事は前回の新年のご挨拶で触れたものの続きとなっております。
この記事単体でもお楽しみいただけますが、まだお読みになっていない方はそちらもどうぞ!

お正月の知られざるちょっぴり怖いお話

怪談好きの皆さまにとって、お正月はどのようなイメージでしょうか?怪談といえば夏のイメージが強いかもしれませんが、実はお正月も意外と「霊的な存在」が近づきやすいとされています。お正月に行われる初詣や、鏡餅、門松などの行事には、怖いというよりも神秘的で不思議な側面が隠されています。

今回の怪談豆知識では、そんな日本の伝統文化や民間信仰にまつわるお話をお届けします。今年はお正月にちなんだ「怖くないけれど興味深い怪談的エピソード」をひとつ、お酒を片手にお楽しみください。


お正月と怪談の意外なつながり

お正月といえば、家族で集まり、神社で初詣をし、年神様を迎える特別な期間です。この時期、日本の文化や風習には「神様」と「霊的な存在」が入り混じった興味深い伝承が多く残されています。

例えば、年神様は古くから日本人が信仰してきた神様で、家や地域を守るために正月に訪れるとされています。この年神様を迎えるために飾られるのが、鏡餅や門松です。しかし、これらのアイテムには実は「霊的な存在」を遠ざけたり、逆に近づけたりする役割もあるのです。


鏡餅と霊的な存在の関係

まずは鏡餅について見ていきましょう。お正月の定番ともいえる鏡餅ですが、ただの「縁起物」と思っている方も多いのではないでしょうか?実は鏡餅は、年神様の依り代(よりしろ)として古くから伝わる神聖なアイテムです。

鏡餅には円形の形状が多いですが、これは「魂」を象徴するとされています。鏡餅を家の中心や神棚に飾ることで、家族が健康に過ごせるように神様の力を授かるという意味が込められているのです。

しかし、この「依り代」の役割は時に怖い話にもつながります。例えば、飾り方が間違っていると、年神様ではなく別の霊的存在が宿るという話も…。とはいえ、正しい手順で鏡餅を飾れば安心です。

OKな飾り方

  • 清潔な場所、特に神棚やリビングの中央に飾る。
  • 12月28日に飾るのが最適。
  • 台座(「三方」や「折敷」)を使用し、縁起物を添える。
  • 1月11日には「鏡開き」を行い、餅を食べる。

NGな飾り方

  • 汚れた場所やトイレの近くに飾る。
  • 12月29日(「二重苦」)や31日(「一夜飾り」)に飾る。
  • 長期間放置してカビを生やす。

これらを守ることで、年神様を気持ちよくお迎えし、ご家族の健康や繁栄を願うことができます。

鏡餅は正しく飾りましょう
 鏡餅は正しく飾りましょう

門松と境界を守る力

門松は年神様が家に迷わず訪れるための「目印」として飾られるものです。しかし、正しい飾り方を守らないと、その役割が失われるとされています。

OKな飾り方

  • 玄関や門の左右に清潔に飾る。
  • 12月13日以降、28日までに設置。
  • 竹の切り口を斜めにして「笑う門には福来たる」を象徴。
  • 梅や南天、稲穂などの縁起物を加える。

NGな飾り方

  • 室内や人が頻繁に通る狭い場所に置く。
  • 29日や31日に設置する。
  • 左右の配置を間違える(雄松と雌松の順序)。
  • 不安定な場所に置いて倒れやすい状態にする。

門松は正月の象徴であるとともに、家を守る力を持つ大切な飾りです。正しい設置を心がけ、年神様を気持ちよく迎えましょう。

松の内とは?神様と霊的な存在が交差する特別な期間

「松の内(まつのうち)」は、日本の正月行事における重要な期間で、正月飾り(門松やしめ縄)を飾る日々を指します。この期間中、年神様が家々を訪れ、滞在するとされており、正月らしい神聖な空気が漂います。同時に、松の内は霊的な存在が出入りしやすい時期ともされ、古くから不思議な出来事が語り継がれてきました。

日本の正月文化は地域ごとに異なる部分も多いですが、この「松の内」という概念は全国的に共有されています。では、この期間がどのような意味を持ち、どのような伝承や風習があるのかを詳しく見ていきましょう。

松の内の期間:地域ごとの違いとその意味

松の内の一般的な期間

  • 関東地方: 1月1日から1月7日まで(「七草がゆ」を食べる日が終了日)。
  • 関西地方: 1月1日から1月15日まで(15日の「小正月」まで)。

松の内と門松の由来

松の内の「松」は、正月飾りの門松からきています。松は常緑樹で生命力の象徴とされ、年神様が降臨するための依り代として飾られます。竹が加えられる場合もあり、これは天に向かってまっすぐ伸びる形が「神とつながる」ことを意味するとされています。

松の内が終わるとどうなる?

松の内が終了すると、正月飾りを片付けます。その際、どんど焼きなどの火祭りで正月飾りを燃やし、年神様を天に送り返す風習があります。

どんど焼きの意味:

  • 燃やした煙とともに年神様が天に帰るとされる。
  • 正月飾りを清めることで1年間の無病息災を祈願。
 大迫力のどんど焼き

松の内と霊的な存在の関係

霊的な存在が近づく理由

正月は「現世」と「異界」が交差する期間とされます。年神様を迎える準備として行う清掃や飾りつけは、神聖な空気を保つためです。しかし、これらの行為が霊的な存在を引き寄せることもあります。

門松と結界:門松は家を守る結界としての役割もあり、霊的な存在や邪気を遠ざける力があるとされています。
しめ縄の力:しめ縄は、神聖な空間を区切る役割を果たし、霊的な侵入を防ぐと信じられています。

松の内中の怪談や伝承

足音が聞こえる話

松の内中に、誰もいない家の廊下や屋根裏で足音が聞こえることがあると言われています。この音は、年神様が家の中を巡る足音とも、不浄な霊が引き寄せられたものとも解釈されます。

門松が倒れる話

風もないのに門松が倒れるのは、霊的な存在が通過した証拠とされることがあります。この現象を見た家では、翌年大きな変化が訪れると信じられてきました。

不適切な飾り方の影響

門松やしめ縄を間違った位置に飾ると、年神様ではなく不浄な霊を招いてしまうという話もあります。


松の内中の風習と注意点

OKな行動

  • 正月飾りを清潔に保つ。
  • 七草がゆを食べる(松の内を締めくくる行事として健康を祈願)。

NGな行動

  • 掃除をする(松の内中に掃除をすると年神様を追い出す行為とされます)。
  • 飾りを片付ける(松の内が終わる前に正月飾りを片付けるのは不吉)。

松の内を楽しむ新しい視点

松の内は、単なる正月の風習ではなく、日本文化や信仰の深みを感じる期間でもあります。また、霊的な存在との交差を意識すると、怪談好きにとっては特別な楽しみ方ができます。


まとめ:お正月をもっと楽しむために

お正月と怪談の関係性は、単なる怖い話ではなく、日本の文化や信仰を深く知るきっかけになります。今年のお正月は、いつもとは少し違う目線で鏡餅や門松を眺めてみてはいかがでしょうか?

怪談Barのブログでは、これからも怪談にまつわる興味深い話題を発信していきます。次回もぜひお楽しみに!

さて、怪談Barガーリック・マネー・かも〜は本日が年明け最初の営業日です!
スタッフ一同、皆様のお越しを心よりお待ちしております♪

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